水曜日, 2月 28, 2018

子どもとともにつくりあげていこうー初めての年長保育をとおして(秋山)

 失礼します。幼児教育コース3年秋山祐希です。今回は保育内容の指導法(人間関係)の授業で、「子どもとともにつくりあげていこうー初めての年長保育をとおして」(静岡・風の子保育園:『ちいさいなかま(全国保育団体連絡会/ちいさいなかま社)』)という実践について討議し、考えたことについて書きます。

 この実践は、3年目の保育士が、初めて年長児クラスの1人担任を持ち、初めは「自分1人の力でなんとかしなきゃ」と気負っていたけれど、遊びや行事を通して、保育を子どもといっしょにつくりあげていこうとする姿勢へと変化していく過程について書かれています。

 討議は「保育者が遊びの中で子ども理解をしていく時に、大切にしたいこと、気を付けたいこと」という論点で進めました。また、年長児の実践ということで、「子ども同士が互いを理解するために保育者としてできる援助」という視点からも話し合いを行いました。

 運動会に向けてクラス全体で竹馬の活動を行っている時、この保育者は「どう心とからだを支えていこうかな」「この子はどんなことを考えているのかな、感じているのかな」と一人ひとりとじっくり向き合うことを心がけていました。そんな中、最後までなかなか乗れず、乗りたいけど乗れない、と葛藤していたAくんに対して、それまでは見られなかったまわりの子達からのアドバイスや応援がありました。この事例を受けて討議の中で、「先生が一生懸命だから、Aくんもまわりの子達もその姿を見て教え合いが生まれたのだろう。その教え合いを見た先生は『自分が教えようとしすぎなくても大丈夫だ』と思えたのだろう。」という、子どもと保育者が互いにモデルとなり、学び合いができていることへの気付きがあったことが印象的でした。

 他にも、保育者も子ども達の仲間になって一緒に遊びながら意見を引き出したり、思いを出しやすく聴きやすい関係づくりを心がけたりするという援助も考えられます。その中で子どもはどうしたいのかという主語が子どもであることや、流れをつくるという意味での主導権が子どもにある必要があることも大切だと分かりました。

 松本先生の「保育者は、導くのが仕事ではなく、遊びの中で良いところを探すのが仕事」というお言葉が印象に残っています。ねらいや意図は持った上で子ども達の遊びや関係の中に入り込み、子どもの良いところを見つけ、適宜伝えながら伸ばしていけると良いなと思いました。

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